日本企業の人と話すと必ず「サブプライムでアメリカも大変ですね。」と言われます。日本のバブル崩壊のようなものとして捉えられているようです。この辺、私の実感とは大分と違います。
確かにアメリカの土地価格はここ2-3年で下落しました。右肩上がりを前提としたサブプライムローンで困っているアメリカ人はたくさんいます。しかし最高値から場所によっては10分の1の価格になった日本とは比べものになりません。
私、統計数値を調べたわけではありませんが、感覚的に言えば、「10年前に100の価格で買った土地家屋が、あれよあれよと値上がりして250ぐらいになった、大喜び!!」 と思ったらバブルがはじけて150-200になった、といったぐらいが平均でないかと思います。 もちろん2-3年前にサブプライムローンを使って最高値250の土地家屋を買った人は評価損+返済負担の上昇でお手上げ状態です。
しかし、数年以上前に住宅を購入した大部分の人はまだ相当なキャピタルゲインを持っています。一時思ったほどは儲からなかったというだけで、儲かっている人が大部分なのです。
また私の実感で日本と比較すれば: 10年以上前-すべてのアメリカの家を「安い」と感じました。3-4年前-アメリカの家の方が高いんじゃないかと思うようになりました。 そして最近の米国地下下落で同じぐらいかな。
もし今ぐらいの住宅価格水準が続くとすれば、それはほとんどのアメリカ人住宅保有者にとっては、まだキャピタルゲインがある状態と言ってよいでしょう。 確かにサブプライムの貸し手にとっては破綻したローンは問題です。 がそれは債権化されて世界中の銀行・投資家が分散負担してくれています。
アメリカは先進国では唯一、出生率が2.0を大きく超えています。アメリカに移住したいと思っている人もメキシコ・中国・インド・東欧等沢山います。9・11のショックで移民政策を厳しくしているだけで門を開けばどっと入ってきます。つまり地価が上がる要素はまだまだあるのです。
サブプライムはアメリカ経済にとって問題ではないとは言いませんが、とっても深刻な危機でしょうか?
私がアメリカを支配する金融機関なら 「深刻な危機だ」 といった情報を出しながら、密かに安くなった土地や株を買って歩くかもしれませんね。
by 大澤
上記実感を裏付ける数字が3月9日の日本経済新聞3面に掲載されました。「カリフォルニア州。この1年間の住宅下落率は6.6%と全米で最も大きかった。それでも5年前の水準よりもなお69%も高い。」(記事抜粋)
以下、サブプライムで大きな影響を受けているネバダ州は前年比5.8%下落ですが5年前比ではなお75%上昇。フロリダ州は前年比4.6%下落ですが、5年前比ではまだ驚きの79%上昇といった数字です(米連邦住宅監査局からの統計)。
日本のバブル崩壊とアメリカの今の地価下落は比べ物にならない事がよくわかると思います。
投稿: 大澤 | 2008/03/08 16:25