原発報道、マスコミが執拗に「最悪の事態はどのようなものですか?」と原子力保安院の西山氏に質問しています。西山氏、最悪の事態を具体的に言うことでパニックになるのを恐れるのか「そういった事態にならないように頑張っています」とはぐらかすばかりです。
「最悪の事態を想定する」ことは時として思考停止を生みます。「格納容器が大爆発して人口密集地帯に放射性物質が降り注ぐのが最悪の事態です。」と明言されたところで、多くの人は急に仕事や学校を変えて引っ越しするわけにもいかずどうしようもないでしょう。不安でパニックになるか、なるようにしかならないと諦観するか、いずれにしても思考停止状態です。
実際のところ水素爆発では放射性物質を遠方にまき散らすほどの力はないという意見もあります。今、考えなければならないのは現実的な悪い事態の想定と対策です。たとえば、4つある原子炉の1つで軽い水素爆発等がおこって格納容器が壊れる →近隣で人が作業できなくなる →残りの3つの原子炉への冷却水や窒素の供給ができなくなってメルトダウン・大きな爆発につながる、といったシナリオは考えうると思います。
そういった現実的な悪い事態を想定すると 1.軽い水素爆発がある原子炉で起こって近郊に人間が立ち入れなくなった時にも、残りの原子炉に冷却水や窒素の供給しつづけられる無人システムを早急作らねばならない 2.最初の軽い爆発から大爆発まで、最低x日間の猶予はあるはずだから、近郊の人は避難勧告がでたらx日以内で避難できるように準備・荷物をまとめておかねばならない。3.比較的遠方の人もxx日間は室内待機できる用意をしておかねばならない、等々、具体的に対策・指示も思い浮かぶでしょう。
今回の原発に限りませんが、「最悪の事態を想定する」ことによって諦観してしまい無為・無策に陥いることは多いように思います。実際のところ、ほとんどの現実は最悪でも最善でもないところに落ち着きます。1.現実的におこりうる悪い事態を想定し 2.関係各所に指示を与え 3.国民には具体的な準備方法とともに伝える。それが政府の役割と考えます。そしてそれが最悪の事態に備えるということにもつながります。
by 大澤
PS もし軽い水素爆発が起こる確率10%とすると、4つの原子炉のどれかで起こる確率は35%ほどになります。有人での現地作業ができなくなる可能性が3-4割もあるとするとこれ結構現実的に怖いです。無人での冷却水・窒素の供給システムの完成はまったなしと思われます。
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